日赤のアニメポスターの牽引力
日本赤十字が献血を促進するためアニメとコラボしたポスターを貼り、それについて外国の人がsnsで違和感を表明、それを受けて日本人の弁護士の方が日本赤十字を批判する、という記事がありました。
以下は外国の方のツイートです。
I admire the work the Red Cross does, which is why I’m disappointed that @JRCS_PR in Japan would run a campaign using the over-sexualized Uzaki-chan. There’s a time & a place for this stuff. This isn’t it. #women #metoo #kutoo pic.twitter.com/bhds7IPPTq
— Unseen Japan (@UnseenJapanSite) October 14, 2019
なぜ日赤は、このコラボを組んだのでしょうか。昨今、日本の人口は減っていますし、そもそも人口ピラミッドはいびつな形をしています。そう考えると、献血者を増やすことが赤十字社にとっては至上命題であると推察されます。
昔よくそばを通ったJR新宿駅の献血所では、通るたびに「今日は献血者が足りないのでお願いします」とお兄さんお姉さんが街ゆくひとに対して声をかけていました。
「献血」というものは、頻繁に献血に行く人以外のひとにとって見れば、日常からかけ離れた存在でしょう。私の知人でも「数百回行った!」というように献血が趣味というようなひともいるかと思えば、一度も献血をしたことがない、というひともいます。献血が日常でないひとにとってみれば、献血行為というのは関心の外にあるものでしょう。
おそらく日本赤十字社にとってもこのポスターを掲げる事は社内的にかん かんがくがくの議論があったのかもしれません。批判を浴びるようなことがあるかもしれないと。ただそれでも昨今の献血不足を補うためにはこういうことでもしないと集客(客ではありませんが)できないと踏んだのでしょう。
ですから、外国人の方がツイートし、日本人がそれに追随する形で取り上げてニュースになったことは、日本赤十字にとっては結果オーライなことだったかもしれません。
日本赤十字はsnsに感謝?
献血に関することが、ニュースに取り上げられることにより世間の話題になれば、普段、献血について気に留めないひとが少しでも献血について関心を持つ可能性が広がります。このポスター経由で、国民や若い人が献血に行ってみようかなと思ったのであればそれは日本赤十字社にとっては満足な結果になるのではと思います。
人には誰でもイメージがあります。こういうものにはこういったものであるべきである。それは人それぞれによって違います。
日本赤十字がしたからまずい、というところなのではと思います。であれば、アニメという枠でいえば、公共の電車のペイント広告や、JR秋葉原駅の広告などはいかがでしょう。秋葉原がアニメやメイド喫茶などといった面で有名になったから駅としては乗っかった形になったのかもしれません。公共性を担保するなら広告を制限すればいいだけです。ですが、駅も含めての相乗効果だったのかもしれません。どこかで賛否について議論が行われているのかもしれません。ただ私はニュースでお目にかかったことは今のところありません。
赤十字だからこの絵はふさわしくない、と言い切ってしまうと、駅は公共の施設なのだからこういったものも掲げるべきでない、という論点になりますよね。それはとても寂しいことと思ってしまいます。
これはこういったものであるべきと言う価値観に縛られてしまうと、なかなかやれる事は少なくなってしまいます。
もちろんタブーと言うものは世界には存在しています。タブーを侵さない限りは表現をある程度許容できる社会になっていく事がいいんじゃないかなぁと個人的には思います。
まとめ
- 赤十字のアニメポスターの牽引力は強かった
この記事は表現の自由の面から論じるのもありだとは思いますが、そうであっても結論は「献血に行きましょう!」というまとめで締めてほしいものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。