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なぜ青色申告とよばれるのか。青色があるなら赤色申告、黄色申告があっても良い?

  • 2019年11月2日
  • 2019年12月5日
  • 制度
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青色申告、お聞きになったことがある方もいらっしゃると思います。申告の名称に青とか白とか、なぜ色の名前がついているのでしょうか。青があって、なぜ他の色は無いのでしょう。黄色申告とか橙申告、緑申告などあっても良いように思うのですが。お硬い?イメージが有るお役所の名称で、なぜ青色などという色の名前がついているのでしょうか。調べてみました。

青色申告の青色の由来?

「青色申告?ああ、もうひとつの白色申告と分けて、青の用紙で申告するから青色申告なんですよ」という説明を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。私もその一人でした。

しかしその答えはなんだか釈然としませんでした。

そのような名称で申告の名称を分けるものなのでしょうか。他にあまり例を知りません。

というわけで掘り下げてみることにしました。

青色申告の生みの親

シャウプさんというかたが生みの親です。

日本人ではありません。アメリカの人です。

当時コロンビア大学の教授だったカール・S・シャウプ博士です。

なんか聞いたことがある名前だなって思った方!そうです。歴史の教科書に出てきています。

その名も「シャウプ勧告」です。 

シャウプ勧告

 通称シャウプ勧告は、GHQの要請によって1949年(昭和24年)に結成された、カール・シャウプを団長とする日本税制使節団(シャウプ使節団)による日本の租税に関する報告書である。1949年(昭和24年)8月27日付と1950年(昭和25年)9月21日付の2つの報告書からなり、日本の戦後税制に大きな影響を与えた。

(Wikipedia)

シャウプ勧告以前は、日本の税制は以下の点で問題点があったようです。

  • 複雑な税制(戦費調達のために様々な税が存在した)
  • 運用上における負担の不公平性(家単位だったりしたものもあった)
  • 間接税が多かった

いわゆるシャウプ勧告は、上記の問題点をこのシャウプ氏達が「税金は公平でなければならない」と、日本の税制を公正にさせるためにまとめた税制改革案です。

この勧告のなかに青色申告のもとになったものがあります。

青色という色が使われた理由としてこんなエピソードがあったそうです。

青色はすっきりとした空の色

シャウプ博士は、日本に新たな税制を導入するに当たり、適正に記帳をし納税しようとする真面目な納税者にはメリットを与えようと考えました。そして日本人が色による識別意識が強いとしたシャウプ博士はそのメリットの名前を色によって区別しようとしました。

シャウプ博士は視察のための自動車の中で、日本人の運転手から、「青色は気持ちの良い色」、「青空のようにスッキリとした色」であると聞き、名称を青色申告にしようと決めました。

青色申告の青色は、その透き通った空のように公正な税を申告してもらうために名付けたものなのです。

赤でもオレンジでも、黄色でもない、青色なんです。

シャウプ博士が日本にもたらしたこの青色申告制度は、この「青色」という名前も含めて、理念をあらわす大切なものなのでしょう。

赤色だったら、攻撃的になったりして、良くないかも知れませんしね。

最後までお読みいただきありがとうございました。